『風と共に去りぬ』 自惚れと冷静さ

公開日: : 最終更新日:2014/06/23 映画

名前ぐらいならかなりの人が知っているんじゃないか、そんな名作映画、『風と共に去りぬ』。

ヴィヴィアン・リーの美しさ、特にあの折れそうな腰を中心にしたスレンダーでカーヴィーなラインの素晴らしさったら!

あの自信に満ちた輝くばかりの美しさに憧れたり見蕩れたりしない人はいない……とまでは言わなくても、誰もが認めるものではないでしょうか?

ですが、彼女はその自信に比例して傲慢です。
他人を思い通りに操ることができるようでいて、孤立しています。

そして、そんな自分を守るためか、益々奔放で傲慢と思える行動をとっていきます。

貴方は自分に自信がありますか?

なら、その自信に『頼りきって』いませんか?

スカーレットは、自分に有利な結婚を3度繰り返しました。
プロポーズさせようと思って行動すれば、プロポーズさせることができ、
利益の為に妹の婚約者さえ心変わりさせることができる。

実に魅力的な女性。

けれどその2回の結婚はどちらも死別で終わります。

3度目の結婚は、砲撃の中から赤ん坊を生んだばかりの義妹メラニー共々助け出してるれたレット。
けれど、そこにも愛はありませんでした。

愛すればこそ彼女を危険から救い、結婚もしたのに義務を果たすだけで振り返らない彼女との間には溝が深まるばかり。
しかも、彼女が義理の妹の夫を愛し続けているのを知っている。

しかし。

この時スカーレットはレットに魅かれ始めていて、無自覚なだけでした。
というより、自覚したくなかった。
レット相手では、スカーレットはイニシアチブを取れなくなるから。

彼女の今まで結婚した相手は、彼女の掌で踊るような、扱いやすい相手ばかりだった。
頼りがいがある相手、自分よりも上手。

もしここで彼女が、冷静に自分の気持ちが判断できていたらどうなったでしょう?

ずっと思い続けていたアシュリーを手に入れずに諦めるのが悔しい意地、
自分を手玉に取りかねない相手に愛を告げるのは軍門に下るように感じてしまうプライド、

そんなこんなが彼女から愛ある家庭、愛ある環境からはじき出しました。

女として魅力的。
それは素晴らしいことです。

けれど心酔だけで一生を共に過ごせるのか?

恋愛にしろ、友人関係もですが、それは相互に与え合えるものがあるからこそ長続きします。

自分の長所に依存していませんか?

相手の好意に自惚れていませんか?

貯金と同じで、相手の好意の残高は何かが起こったら、目減りします。
容姿も衰えます。
新鮮さも失われます。

長所をいかに活用して、相手の好意を永らえさせるか。

自惚れと意地は、身の破滅です。

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